節分の豆には桃のパワーが必須なわけ

2019/01/24
ありす

 虎ノ門ニュースで、竹田恒泰氏が、節分の豆まきの正しい作法について、蘊蓄を垂れていたのがとても面白かった!世の人々が節分の豆をどのように手に入れているかの調査結果を、竹田氏は、9割の人が何の厄除けにもなっていない!と強く断じていました。

 神主さんの祝詞によって、厄除けのパワーを授けられた豆でないと、鬼を追い出せないというわけです。その厄除けのパワーとは、一体どういうものかと云いますと、それは本来、桃に備わっているもので、その桃のパワーを、豆に宿すのが祝詞なのだそうです。

 では何故、神社の祝詞なのかと云いますと、それは古事記に由来するからなのだそうです。イザナギノミコトガ奥さんを慕って黄泉のクニにわたって、約束を破って本当の姿を見てしまったために、鬼に追いかけられて、絶体絶命の時に近くにあった桃を投げて追い払って、入り口を岩でふさいだという話です。

 虎ノ門ニュースお仲間の間の雑談では、だったら桃を投げればよい、という話で盛り上がっておりました。ところで、この話の根底には、漢方の「傷寒論」の理論が大きく関わっています。それを踏まえますと、厄効があるのは、厳密には桃の実ではなく、桃の種なのです。

 漢方薬に、<桃核承気湯>という名薬があります。この「桃核」が、すなわち桃の種です。この名薬は、女性の悪血(オニ)を追い出して、身体をきれいにしてくれるとても効果の強い薬です。桃太郎の鬼退治伝説も、ここからきているのです。