現代医学の愚挙は、誤った自立神経節の引き起こしたもの

2018/11/17
不均衡

 前の記事のような暴挙・愚挙を、現代医学がなぜ犯してしまうのかと云いますと、瀕死の命を救うことのできる現代医学の高い技術力をもってすれば、取れない症状はないという、驕りがあるからだと思います。

 そして、何よりも一番大きいのは、現代医学の交感神経と副交感神経とがワンセットの拮抗関係にある自律神経だ、という誤ったドグマが、あちらこちらに害毒をまき散らしながら、定説として大きな影響力を持ちづづけていることです。

 生命の歴史において、副交感神経と交感神経とは生まれた時代が異なるという厳然たる事実を、現代医学は把握しておきながら、いつまでも誤ったドグマを修正しようとしない怠慢が、交感神経遮断術というとんでもない暴挙・愚挙を脾胃起こしているのです。

 なぜこのような暴挙ができるのかと云えば、交感神経と副交感神経はワン背と瀬調節を行っていて、副交感神経優位の方が人間にとって良い状態で、交感神経は悪さばかりする悪者で、これを切って働かないようにするのが穏やかな状態を維持するのに都合が良いという考え、なのだろうと思います。

 しかし、この考えの大きな間違いは、腕の交感神経を遮断してしまうと、腕のいろいろな器官の調整役がいなくなる、ということが分かっていないことです。というのは、腕には副交感神経は存在していないからです、副交感神経が存在しているのは、おもにお腹の中だけで、腕には全く分布していないからです。

 もう一つ大事なことは、交感神経は、単独の器官に単独に分布している他の神経と違って、いろいろな機能を、全体として体系的に調節しているので、ある一部の神経は、そこだけ統括すればよいのではなく、全体のバランスにおいて、そこ個々の部位の働かせ方はさまざまに変わってくるものなのです。

 たとえば、急に立ち上がった時に、頭の地が急激に減らないように足の血管の筋肉を締めて頭の地が下がらないように調節しているのは交感神経の働きなのです。だから、その交感神経の働きが弱ると立ちくらみが起きるようになってしまうのです。

 ですから、交感神経においては、部分は単なる部分ではなく、全体の一部としての責任と義務を負っている部分なのですから、それを安易に遮断してしまうと、全体の調節までも狂わせてしまうことになるということが、現代医学は分かっていないのです。