細胞はなぜ先祖返り(癌化)するのか?答えは単純だった

2018/11/04
ミト

 フェスタで受けた私の施術に感じ入った若い女性の、どうしても引き合わせたい素晴らしい先生がいるという熱意にほだされて、講演会に行ってきました。正直あまり期待しておりませんでしたが、なるほど!素晴らしい先生だ、と私も思いました。そこで聞いた話から、これまではっきりしていなかった癌の全体像が、はっきりと見えてきました。

 これから展開する話は、基礎的な事実を除いて、私自身の全くのオリジナルです。
 まず基礎的な、おさえておくべき事実として、癌細胞の主食はブドウ糖で、解糖系と呼ばれるシステムでエネルギーを得ています。
 次の重要な基礎的事実は、癌細胞は、酸欠のためにミトコンドリアが機能していないか、請われてしまっているところに発生しているという事実です。

 ここから云えることは、癌細胞は、酸欠という危機的状況で、生き延びるために、生命の歴史におけるミトコンドリア誕生以前の状態に先祖返りして、生き延びた結果であるということです。

 問題は、その先祖返りした細胞は、どういう性質になるのかと云うことです。具体的に云いますと、その時代の細胞は、まだ多細胞化・組織化など到底不可能な状態でしたので、単細胞で組織の規律を守るなど関係なしに気ままに生きていたので、自己中心的に増殖を繰り返すようになります。そして、その細胞は、非効率な解糖系でエネルギーを補給して活動しますので、必然的に大食漢となり、周りの栄養を奪い取って増殖していくことになります。

 こういう細胞が生まれるということは、それまで治安が保たれていた組織が大きく乱されますので、当然、交感神経が統括する免疫系の、駆除対象となります。それでも癌細胞が増殖できるということは、その免疫システムがうまく機能していない、ということを意味します。

 以上から云えることは、細胞の癌化を防ぐためには、何よりもまず、交感神経の働きを良くしておくことが大切になります。なぜなら、第一に、局所が酸欠状態になるということは、酸素の宅配システムが充分に機能していないということですから、その酸素の宅配システム全体を統括している交感神経が、最も大事であるからです。も少し詳しく云いますと、交感神経は、心臓血管系、つまり、血液系の循環システムと、スジのネットワーク系、つまりリンパ液系の循環システムの、両方を一括して統括しているからです。

 第二に、それでも生まれてしまった癌細胞を生体内から排除して、生体内の治安を維持しなければなりませんが、その働きも交感神経が全体に指揮を執っているのです。つまり、交感神経は、免疫系の統括も一元的にしているので、まさに癌化の防衛システムの要は、<交感神経>なのだということです。