寝違えから異常な両腕の圧迫症状これは頸椎ヘルニアか?

2018/05/13
ヘルニア

 寝違えのような首のつけ根の痛みからはじまって、次第に両腕全体の異常な圧迫感が取れなくなってしまったという方。その圧迫感は、血圧測定の時に、腕を圧迫されるときのような感じだそうです。

 同じような症状が、両腕に出ているということが引っかかります。そういう場合は、脳に原因がある場合が考えられますが、圧迫という症状は、末梢神経系のようなきがしますので、考えられることは、頸椎の椎間板ヘルニアで、飛び出した椎間板が両腕の神経を圧迫するようになってしまった、のではないかと思いました。

 そこで、私は患者さんに、まずは通常の凝りの治療でどれだけ完全できるかを試してみて、それで取れなかった場合に、頸椎の骨と骨の間を広げる鍼を施してヘルニアを改善するという提案をして、了解を貰って、治療を開始しました。

 現在の私の最高の凝りの治療を施しましたが、両腕の圧迫感が抜けなかったので、やはり、ヘルニアの治療のための張りを行うことにしました。骨と骨の間を広げる鍼ですから当然太い鍼を使います。

 ところが、どのスジ(靭帯)単なる硬さだけでなく押し返すような弾力性もあって、なかなか針が入っていきません。悪戦不等を続けていると、「アッ、何か取れたみたい」との患者さんお声がしましたので、やったと思いましたが、まだ充分に骨と骨の間に入っていない感じでしたので、念のために、少し細い鍼に変えて鍼をもっと奥の方に入れるようにししました。

 これによって、全体的な圧迫感は取れたようですが、固まったスジがまだあちこちに残っていたので、それをほぐして、完全ではないながらも、

「これで何とかなると思いますが、それでも残っているところが気になるようでしたら、また来てください。また万が一一旦取れた症状がぶり返すようでしたら、病院に行って検査してもらって下さい」と説明して、治療を終えました。たぶんこれで大丈夫だとは思います。