なぜか足を動かそうとしないかわいい女の子

2018/01/24
女の子

 右足の膝から足首までの間が痛いと言って、片足ケンケンで移動したり、右足を出来るだけ使わないように歩く小さな女の子。足の指を診てみると、患部の右足の方が、左足よりもスジが硬くなっていて、圧すと明らかに痛みも違っていたので、これをやれば簡単に治るだろうと高を括りました。

 そこで、小さい子だけに、痛がるのをだましだまし少しずつほぐしていって、もう大丈夫だろうというところまで解れたので、「ちょっと歩いてみて」と言って、歩いてもらおうとしましたが、依然として右足を使おうとしませんでした。

私は、おかしいな?と言いながら、もう一度詳しく丁寧に診てみました。脛の下の方の足首の近くを圧してみると、そこに異常な圧痛があったので、ピ~ンときて、「ここだ!ここだ!」と言って、確信をもってそこを整えました。今度こそはと、もう一度「歩いてごらん」と言って試してもらうと、今度は普通に右足を使って歩きはじめました。これを見てホッといたしました。

  これはどういうことか少しかいせつしますと、その足首のところは、脛の筋肉の腱が浮かないように押さえている靱帯の部分でした。ここが異常化しますと、脛の筋肉を動かすと足首の腱も張って浮き上がろうとしますので、それが異常化している靱帯を刺激して痛みを生じることになるのです。だからその子は、脛の筋肉を動かそうとしなかったのです。こういうケースは初めての経験でしたので、とても興味深い珍しい体験でした。