なぜ女性に冷え性が多いのか?

2017/12/06
あ足

 たまたま見ただけだったので、何の番組だったか忘れましたが、冷え性についてやっていました。冷えを感じるのは圧倒的に手足の末端に感じる場合が多いのですが、血管の映像でみると、冷えを感じている人の毛細血管に血が云っていないことが良く分かります。そして、女性に冷え性が多い理由として、女性は男性に比べて筋肉量が少ないので、筋肉ポンプで末端まで血を送れないために冷え性になると説明していました。

 しかし、これは皮相な見方で、そうなる必然性を示す理由とはいえません。なぜそのような説明になってしまうのかと言いますと、現代医学の人間の身体の本質的な構造に対する見方が誤っているからです。すなわち、人間の身体の循環系の実質的な統括は、<交感神経ー副腎系>が一元的に行っているのに、現代医学は、交感神経と副交感神経との二元的拮抗支配によって統括している、としているためです。そのために、冷え性の理由を神経でうまく説明できなくなってしまって、神経を出さないd説明するしかなくなってしまったからです。

 具体的に言いますと、現代医学の解釈では、リラックス時に血管を広げて体を温めるのは副交感神経ということになっています。しかし、その副交感神経は、骨格筋には分布しておりません。ですから、冷え性になりやすいかそうでないかの差は、骨格筋の筋肉量の差だという解釈との整合性が見つからないので、神経による設営を出したくとも出せないのです。

 これに対して、天珠医学の、循環系は<交感神経ー副腎系>が一元的に統括している説では、現象論的な筋肉量の差説すらも、きれいに説明することができます。しかし、先にも申した通り、この説は本当の理由ではありません。

 では本当の理由は何かと言いますと、循環系を統括する<交感神経ー副腎系>が、末端まで血流を維持できるだけの実力が不足しているということです。これには、本来は実力充分であるのに一時的に不足する場合がある場合の、手足の冷えも含まれます。たとえば、アスリートが練習のし過ぎで<交感神経ー副腎系>が弱ってスジが凝って冷える場合や、風邪をひいた時にも手足が異常に冷えます。そもそも風邪は<交感神経ー副腎系>の弱まりに対する自浄作用ですから、これも当然のことです。

 番組では、それに対する対策として食べ物ではシナモン、簡保でいえば桂枝湯が毛細血管を修復して体を温める作用があるということで推奨していました。運動としては、スクワットなどの足の筋肉の運動を推奨していました。この対策自体は正しいと思います。そかし、その理由に筋肉のポンプ作用を上げていたのは、あまりいただけません。本当はそれによって<交感神経ー副腎系>の実力が上がって冷え性をお克服できるようになるというのが、正解です。しかし、現代医学の自律神経論では望んでも無理な話ですが‥‥