今朝のゲンキの時間への天珠医学からの疑問

2017/11/26
交感ー副

 今朝の健康カプセルゲンキの時間では、入浴の問題をやっていました。そこで行われたのは、お風呂の温度が42度と41度の1度の違いで身体にどういう違いが現れるかの実験的検証でした。たしかにそれはとても参考になるものでした。具体的には、三人で検証していましたが、共通していたのは、42度の場合、血圧・脈拍が上がりスジの緊張も強くなった一方で、41度の場合は、その反対、つまり血圧脈拍共に下がりスジの緊張も緩んでいました。

 問題は、例によって、この事実に対して、42度の方は交感神経が優位になり、41度は副交感神経が優位になったという解釈がなされていたことです。この解釈にどういう問題があるかと言いますと、時々刻々と変化する環境に対して、そんな七面倒くさい非効率的な統括をするのか?という天珠医学からの疑問です。天珠医学では、時々刻々と変化する環境に応じて<交感神経ー副腎系>が適正にその統括のあり方を変えたにすぎない、と簡潔かつ現実的にとらえているものを、現代医学は、わざわざ副交感神経を登場させて問題をより複雑かつ非現実的にしてしまているのです。

 副交感神経が関係がありそうなのは血圧・脈拍が下がったという点だけなのですが、その副交感神経が心臓の働きを抑えるように働くのは、腸管の運動にかかわる場合だけなのが本当の姿なのです。そのことは血管運動反射に、副交感神経の大部分が含まれている迷走神経が関わっていなかったということを示す実験結果が、そのことを物語っています。つまり、副交感神経は身体全体の循環の統括にはかかわっていない、ということです。

 また、この番組でとても有益だったことは、交感神経の働きのプラス面を流してくれたことです。具体的には呼吸器疾患の方の場合には温度の高い風呂に入って交感神経を強く反応させて気管支を拡張させると、呼吸が楽になるということをやっていました。鼻の粘膜が腫れてふさがっているような場合も、熱いタオルで温めてやると、<交感神経ー副腎系>の働きで粘膜の腫れが引いて呼吸しやすくなることもやっておりました。

 しかし、最後にやった唾液の中の免疫細胞が41度の場合に増えるという現象の解釈も、リラックスすると副交感神経が活発になって免疫細胞が増えるという解釈をしていましたが、これも明らかに誤りです。消化器官の粘膜や免疫を統括しているのも<交感神経ー副腎系>が一括して統括しているのです。リンパ系の免疫細胞を一人前の兵士に仕上げる海軍兵学校のような役割をしている胸腺は、アドレナリン系という交感神経性の物質によって統括されていることが、何よりそのことを物語る証拠といえます。