今こそ!人類の進むべき道を照らすヘーゲル哲学の、復権を!

2017/10/17
ゲノム

 

 

 

 今なぜヘーゲルなのか?と言えば、今人類が、全世界が抱えている対立・混乱を解決して、人類が歩むべき未来への道を、ヘーゲルが指し示してくれていたからです。ヘーゲルは、それまでの人類最高の学者たちが解決できないとしていた対立を統体止揚して、ダイナミックに運動し発展する世界の姿を示してくれていたのです。ところが、その弟子のマルクスが、その師匠のヘーゲルの凄さを分からずに、勝手に自分のレベルに引き下げて、世界を対立・混乱の世界にしてしまったのです。

 ヘーゲルは、即自つまり自分の立場の利益・欲望・都合に対して、対自つまり世界全体の本質から自分を見るという別の立場からの見方を対置して、その解決としての統体止揚の道を明示しました。これを弁証法と言います。マルクスは、その対自を観念論だとして否定したばかりか、解決の道である統体止揚をも否定してしまいました。世界に巨大な影響力を持ったマルクスが、このように即自だけにしてしまったわけです。即自だけになったらどうなるか?子供の喧嘩を見れば分かるように、対立だけになって解決がなくなてしまったのです。これが現在の世界の対立・混乱の原理的な理由です。

 ヘーゲルは、化学的な関係が生まれて以後のこの物質的な世界の本質・本流の基本的な流れを次のように規定しました。
<生命ー認識ー学問>
 これだけ見ると、大したこと言っていないように見えるかもしれませんが、じつはこれはとっても深い内容が含まれているのです。なぜこの三つがつながるのか、をよりわかりやすく分解してみますと、次のようになります。
<生命(遺伝子=論理・個体=現象)-認識(理性的認識・感性的認識)-学問(論理体系・対象的事実)>

 この中で遺伝子がどうして論理なのかと言いますと、遺伝子は、その生命体が体験した事実を論理的に凝縮した情報として蓄積し、かつそれに基づいて生命体を創り上げます。ですから、生命の進化を直接に担っているのは遺伝子なのです。つまり、遺伝子がなかったら進化できなかったということです。この三項をよくよく見ますと、生命も、認識も、学問も、皆、<論理と事実>との統合体だということです。こういう凄いことをヘーゲルは19世紀に言っているのです。

 ですから、学問は、人類が真の人間になるための本質的必然性なのです。ところが、マルクスによってこのヘーゲルの真の学問が壊されて以来、人類は、学問という名前のついたらしき存在はあるものの、本物の学問を見失ったままなのです。だから、現代医学の誤った自律神経節が、それが誤りであることを示す事実が認識された後も、修正されまいまま、いつまでも放置され、その誤りが別の誤りを次々に生み出して、人類の健康に害を及ぼすまでになってしまっているのです。

 だから、今ヘーゲルの復権が必須なのです。本物の学問の方法論の復活が待たれているのです。人類の真の健康のために!