話題の褐色脂肪細胞を統括しているのも<交感神経ー副腎系>

2017/09/25
火

 少し前の日曜日、朝7時から6チャンネルで放映されている「三宅裕司の健康カプセル元氣の時間」という番組の最後の方をたまたま偶然見たときに、体熱装置としての褐色脂肪細胞が取り上げられていて、そこで現代医学の先生が、この褐色脂肪細胞を統括しているのは交感神経です。交感神経はその字の通り感情と密接に関係しますので、その働きを良くするためには、心の状態を良く保つことがとても重要です。という説明が耳に飛び込んできました。私がいつも言っているのと同じではないかと、とても驚き新鮮な思いがしました。現代医学の先生の中にもこういう先生がいるのだ!とうれしい発見でした。

 ところが、インターネットなどでこの褐色脂肪細胞を検索しても、交感神経が全く出てこないものが多いです。そしてすぐ、ダイエットなどに結びつけて商品化しようとします。脂肪を燃焼させて熱を発生させるからダイエットにも良いはずだ、というわけです。

 しかし、そもそも何のためにこの褐色脂肪細胞があるのか?ということが最も大事な点です。これまで何度も言ってきたように、この褐色脂肪細胞を統括する<交感神経ー副腎系>は命を守る神経ーホルモン統括システムです。ですからそのもとで働く褐色脂肪細胞も、外からの冷えなどで体内の温度が下がりすぎると多試写が行われなくなってしまいますので、交感神経は皮膚を閉じて冷えが入って来ないようにします。それでも体内が寒くなっていくようですと、交感神経はこのままではまずいとこの褐色脂肪細胞に指令を出して熱を産生させて、体内の温度が下がりすぎないようにします。こうして私たちの身体は、守られているのです。

 以前に、元F1レーサーの片山右京が、富士山でキャンプをしたときに、寒さで事務所の二人が凍死したのに、彼は全然ピンピンしてとても元気でした。その時、私はこの人の交感神経は相当に強いのだなと思いましたが、褐色脂肪細胞もとても働きが良かったのでしょう。