天珠医学が説く顔面神経麻痺なぜ麻痺している側に歪むのか?

2017/09/11
麻痺

 前の〔ある顔面神経麻痺の原因を身体が教えてくれる〕の記事で取り上げた方。前の治療でストレスの凝りは大方取れて、麻痺で動かなかった眉も大きく動くようになり(額のシワはまだですが)口の周りも動くようになっていました。ところが不思議なことにその口の歪みが残っていましたが、その歪み具合が普通の麻痺の歪み方とは真逆に、麻痺している側に寄って曲がっていました。前回はたしか健側に寄っていたはずですが、今回はどういうわけか患側の左側に曲がっていました。

 これは一体どういうことか?この謎は、おそらく現代医学では解くことができないと思いますが、天珠医学では簡単に解くことができます。それは現代医学には、正しい交感神経論がなく、スジのネットワーっく論もないからです。この二つは、自分の力で元に戻る治未病医学には必須なのですが、元に戻り難くなったものを何とかしようとする治已病医学の現代医学には、どうでもよいものですから真面目に研究されないのです。その点、天珠医学は東洋医学の理想である治未病を真面目に研究しますから、正しい交感神経論とスジのネットワーク論をもって、この謎も正しく解くことができるのです。(詳しくは拙著「天珠医学が説く目から鱗の人間の身体の真実」を参照してください天寿堂整復院のHPにて販売中)

 では具体的にどう解くのか?と言いますと、顔面神経が麻痺している時は、スジのネットワークを統括している交感神経も麻痺しているので、口が健側の右側に引き寄せられて右に歪みます。しかし、麻痺が回復しますと、交感神経もスジのネットワークの統括を開始しますので、スジの緊張も戻ります。その際に、顔面神経麻痺を起こした左耳の下にできた大きなスジの塊が、神経との癒着は取れたものの、まだ塊自体は残っていて周りのスジのネットワークに大きな影響を及ぼして左側に引き寄せるようになるために、唇が左によりその横のしわも大きく深くなるのです。治療によって、その歪みも修正され、シワも目立たなくなりましたが、まだ完全というわけにはいきませんでした。