熱中症の増加の責任は現代医学の誤った自律神経論にあり

2019/06/07
熱中

 テレビで、昨年と今年の熱中症による救急搬送の件数を比較して、今年は去年の倍以上に多いという報道をやっていました。天候の違いもありますので、単純には比較できませんが、それにしても異常な多さです。本当に年々熱中症による被害が増えているように思います。

 そのテレビでは、その対策もより改良した形で紹介され、そのためのグッズもより進化したものがあるようです。このように対策が進んでいるにもかかわらず、どうして熱中症患者が増えるのでしょうか?

 私は、前々からずっと、熱中症の本質は交感神経の弱まりだからその対策をすべきだ!という警告を発してきましたが、その警告は一顧だにされずに来ています。その結果としての今回の報道の内容は、私の警告が正しかったことを物語っています。

 では、私はどうのように警告してきたのでしょうか?暑さ寒さから体を守っているのは交感神経だから、熱中症対策で一番大事なことは、交感神経そのものを強くすることです。ところが、熱中症対策に、この交感神経が出てくることは、全くないのが現実でした。今日のテレビでも、全く同様でした。

 以上のことから云えることは、対策が進化しているにもかかわらず、熱中症が増えている現実の意味することは、暑さから身を守る交感神経が弱っているということです。というのは、交感神経そのものが弱っていれば、いくら対策を施しても効果がないからです。

 さらに言えば、対策が進化すればするほど、交感神経は甘やかされて、弱っていってしまうという面も確実に存在するからです。交感神経を良くすることが一番大事ということが分ってやっていないと、地獄への道は善意の敷石で敷き詰められている、ということになってしまうのです。

 ところが、現代医学の交感神経論では、交感神経は、常に悪者にされて、白い目で見られて冷遇されているのに反して、副交感神経の方ばかりが、ヒーローのように扱われています。

 しかし、本当の姿は、副交感神経は腸管の運動をコントロールすること以外、ほとんど何もやっていないのです。全身に隈なく分布して、しかも、交感神経幹と云う中枢をもって、体系的・連係的にいろいろな状況に応じた絶妙なコントロールをしているのは、<交感神経ー副腎系>という独立したシステムの方なのです。

 これを副交感神経と協同で、しかもヒーロー役は副交感神経の方で、悪役は空間神経がやらされるという、デタラメにシナリオで働いて切るかのように、権威ある現代医学が説明して、みな騙されてそう思い込んでしまっているのです。

 だから、熱中症対策に交感神経が一文字も出てこないのです。その結果、日本人の交感神経がドンドン御枠なっているという現実があるのです。熱中症の増加の責任は、現代医学の誤った自律神経論にあるのです!