治未病から日本を元気にする活生命力へ!

2018/12/12
活生命力へ

 東洋医学に治未病思想が存在することを発見したのは、私の師匠である粟島行春先生です。そして、それをある大学の薬学部の教授に紹介して「未病医学会」を設立して活動をともにしたのですが、その教授が、その未病を「健康と病気の中間の段階」などと、本来の意味とは違う形で勝手に使い始めたために対立し、粟島先生の方が身を引く形となってしまったため、世界中に誤った未病論が広まってしまいました。

 本物の東洋医学の治未病思想とは、病んでいるところを直接やらないで、未だ病に侵されていない生命力の方を整えて、その本人の生命力で病を治す、というものです。ですから漢方薬を飲むと、よく一時症状が悪くなったように見える好転反応が現れて、それから治っていくということがあります。この好転反応は、薬によって整えられた生命力によって、引き起こされたものですから良くなっていくのです。

 しかし、この薬による治未病には、ある特徴・限界が存在します。それはある特定の症状には効果を発揮しますが、別の症状には効かないという特徴・限界です。したがって、その症状が消えたらその薬はやめなければならない、つまり、ずっと飲み続けることができないということであり、飲み続けると、むしろ階になってしまうという特徴・限界です。

 ところが、最近私は、こうした限界を持たないもの凄い治未病が存在することを知りました。それは食の治未病です。な~んだ!と思われるかもしれませんが、漢方薬がかすんでしまうほどのもの凄いパワーを持っていることを実感しました。食は、病を作り出してしまう食もあれば、病を治してしまうだけでなく潜在能力を開花させる食もあるのです。

 どうしてそうなのかと云いますと、食は生命力をダメにする場合もあれば、生命力を見事に創り上げる場合もあるからです。その見事に創り上げられた生命力そのものはもの凄いパワーを持っているということです。だから、漢方薬も足元にも及ばないパワーを発揮する場合があるのです。そしてそれが、癌が治ったり、発達障害の子が学校を首席で卒業したりというような、数々の奇跡を起こすのです。

 そして、その食の治未病の凄いところは、病が癒えた後も、ずっとそのまま飲み続けられることであり、飲めば飲むほど生命力が強くなって、その人の人生を見事に切り拓く源、となりうることです。ですから、それはもはや治未病という言葉に納まりきれない、活生命力と云った方がふさわしいものとなるのです。

だから、<治未病>から<活生命力>へ!なのです。