肩甲骨の天宗というツボの全身に与える大きな影響のわけ

2018/11/28
アピール

 背中が痛むというので、内臓からくるのかなと思っていましたが、いざ実際に診断してみますと、どうやら、一番痛むのが、左の肩甲骨の下のあたりのようですし、肘もこわばり、首肩も左側が硬く凝っていて、さらに左膝まで痛く感じたことがあったという話から、これは内臓ではなく、運動によるものだな、とおおよその見当をつけて、治療を開始しました。

 まず一番感じたのは、左の天宗のあたりのスジがおかしくなっていて、これは神経がおかしくなているぞ、と直感しました。そして、その異常さから、これが全ての大本であろうという、閃きを感じました。その異常な感じを整えようとしばらくマイナス圧で治療していると、だんだん普通に戻っていきました。

 それから、全身のスジのネットワークを整えていきましたが、そこでの新たな発見としては、左の前方の肋骨の下縁が詰まっていて、それをはがそうとすると非常に痛がったことです。しかし、最初に天宗の神経の異常を、取り除いてからやったおかげで、すんなりと整っていきました。

 この事実が物語る、人体の構造は次のようになるかと思います。腕の筋肉の直接の土台は、肩甲骨と鎖骨ですが、主に肩甲骨になるといって良いと思います。その土台の筋肉を統括しているのは肩甲下神経ですが、その終着点が天宗というツボです。ですから、天宗というツボは、大変重要な働きをしているわけです。これがおかしくなると、広い範囲に大きな影響を及ぼすことになります。

 そしてその土台の土台が、肋骨で構成される胸郭になります。今回は、天宗の神経の異常とともに、それを支える胸郭のスジのネットワークも、異常に緊縛状態になっていたことが、大きな特徴でした。