お医者さんならしかるばかりでなく直してほしいものです

2018/08/31
kega

 右足首と右肩を、転倒によって別々に負傷して以来、身体中が鎖で縛りつけられたように動かなくなり、疲れやすくなって、夜の睡眠もままならなくなった方。その治療として、整形外科に通いながら、たまに天寿堂に治療に来ていました。

 鍼を使っての治療が、功を奏してか(手前みそ的にそう思っているのですが)幸いなことに腕もだいぶ動かせるようになっていたところに、否応なしに、痛めた腕も使わざるを得ない状況となって、許容範囲を超えて使ってしまったために、また腕が動かなくなってしまったそうです。

 早速医者に行くと、「駄目じゃないか!」と怒られたそうです。痛み止めは処方されたそうですが、一向に改善しないということで、天寿堂に来院しました。この話を聞いて、私は思わず「医者なんだから、怒るだけでなく治さないと」とつぶやきました。

 そうつぶやいた限りは、私も、治さないと面目が立たないので、何とかしなければなりませんが、だいぶ症状がひどいので、どこから手を付けたらよいのか迷うほどでした。

 とりあえず、右足首に置き鍼をしながら、頭から肩へとほぐしていきました。右肩のところにさしかかると、肩の前から上腕にかけて、異常に大きなスジの塊が、筋肉の流れに沿って連なってできておりました。こんなにできているのはそう見られないので、「なんじゃこれは」と驚いて、これはとても手だけでは手に負えないと判断して、鍼でほぐしにかかりました。

 その線に沿って鍼を長く入れていくと、意外に簡単に取れていって、普通の筋肉の状態に戻っていきました。これはその咄嗟の動作の時にその力が加わった時にできたものですので、まだ日も浅いし、鍼にすぐ反応して取れていったものと思われます。

 足首の沖鍼の方も、抜いた時には詰まった感じが取れて、本人も楽になったことが自覚できたようでした。この二つが整うと、あれほど大変に思えた症状が、すんなりと解れていきました。とりあえず、えらそうにつぶやいた面目は保てたようで、ホッとしております。、