最高の形を導き出した弁証法的・サムライ的西野采配

2018/06/29
ポーラ

 昨夜行われたワールドカップサッカー日本対ポーランド戦は、0-1でポーランドの勝利に終わりました。しかし、日本は無事決勝トーナメントに進むことができました。これにはいろいろな見方があると思いますが、私は、これ以上ない最高の形で終わったと思います。

 ポーランドは、日露戦争以来の、稀有な超のつく親日国です。そのポーランドが、今回、ランキングトップにありながら、二連敗という信じられない不本意な成績で、日本と対戦することになったわけです。当然、ポーランドの苦境を考えれば、心情的には、何とかしてやりたいのですが、そんなことを云えば、それこそプライドを傷つけることになるだけでしょう。

 一方、日本の方も、決勝進出がかかっている大事な一戦ですから、負けるわけにはいきません。その矛盾をどう解決するか、悩むところではありました。

 ところが、ナント、結果は信じられないくらい、絶妙の最高の形で収まってくれたではありませんか!これは、まさに天の配剤というべき奇跡ではないか?ポーランドは無事メンツが保たれ、日本は負けても決勝に進むことができ、おまけに主力メンバーを、決勝トーナメントに備えて休ませることもでき、ゲームの方も、終盤は、エネルギーの消耗の少ないゲーム展開となりました。

 すべて良いことずくめでした。目出度し(^^♪めでたし!西野監督が終盤に取った戦術について、物議を呼んでいるようですが、あの戦術は、通常は勝っている側がとる戦術で、それを負けている側がとるというのはありえない戦術です。これをサムライでないという批判があるようですが、これこそが、最高の形で終わらせる、惻隠の情のある、あえて批判を覚悟の勇気あるサムライらしい戦術だったのであり、この負けて実を取る弁証法的采配が、最高の形での結果を導き出したのです。西野監督サイコー!、