身体がほぐれると、どうして嫌な思いが浮かんでこなくなるか?

2018/06/07
うつ病

 うつ病の方に、交感神経幹の周りに置き鍼したところ、三日間はとても調子が良かったそうです。しかし、その後は、次々に親な思いが沸き起こり、頭の中をかけ廻るようになってしまったそうです。

 そこで、身体をよく調べてみると、身体の横を走る胆経のスジが非常に硬くなっておりましたので、その胆経の重要なツボである、膝の外側にある陽陵泉というツボに置き鍼をしながら胆経をほぐしました。

 すると、、今度は嫌な思いは出なくなり、身体にほぐれた感がでてきたようです。この事実は、とても大事なことを教えてくれます。それは何かと云いますと、スジの異常な凝りは、脳に、嫌な思いを作り出すように仕向ける場合がある、ということです。

 じつは、かつて私は、友達が自分の悪口を云っているという像を、脳が勝手に作ってしまうようになって、その友達と遊ぶことができなくなった高校生の男の子を、背中の真ん中にあったスジの異常に鍼をして、一回で、その嫌な思いが二度と起きなくなるようにして、元のように友達と遊べるように治してあげたことがあります。

 この時に鍼をした場所が、先ほどの胆経と非常に関係の深い処だったのです。前の例の、胆経の<陽陵泉>というツボは、<筋会穴>といって、スジの元締めのような働きをしているツボです。ここに鍼をすると、オーバーに云えば、体中のスジの状態が良くなるツボだということです。

 そして、また、後者の背骨の脇に刺した場所は、胆経と関係が深いだけでなく、ちょうど<交感神経ー副腎系>の副腎と交感神経幹が連結するところにあたるので、そこが脳に与える影響の非常に大きい処と言えます。

 そして、この<交感神経ー副腎系>と脳の中の嫌な思いのもととなる偏桃体とは、直結と云っても過言ではないほど密接な関係があります。だから、天珠療法のストレスに対する秘術<辛苦(心苦)の歪み一切奇妙>では、この偏桃体と<交感神経ー副腎系>をワンセットで治す工夫が施されています。