うつ病の人の交感神経幹の周りは非常に硬い!

2018/05/23
うつ病

 鬱に悩む方。周りの雰囲気に気力が吸い取られる感じだそうです。うつ病は、ストレスの凝りから始まる場合が多いのですが、そのストレスの凝りは、粘着性が強く、固まってしまうと、なかなか取れにくくなります。そのストレスの凝りが交感神経の周りを蓋うと、交感神経が弱って身体を沈滞モードにしてしまうので、うつ病を発症してしまうという悪循環に陥ってしまうことになります。

 そこで、この方の今回の場合、いつもとはやり方を変えて、まず交感神経幹の周りの置き鍼から始めることにしました。置き鍼をしながら、足裏の脳に直結している腎経をほぐしたあと、頭をマジキューで叩いて、まずは中枢神経系の活性化から始めました。置き鍼を抜いた後、交感神経の周りをチェックしますと、まだ相当に硬いままでしたので、手で徹底的にほぐしました。

 その他は、左足の親指のストレスの凝りと、胃経と、スジの元締めである胆経の指が非常に硬いままでしたので、特に念入りにほぐしました。治療後の感想は、頭に次々に嫌な思いが浮かんできていたのですが、全く浮かんでこなくなって無心になれました、とのことでした。

 これはとても重要なことです。というのは、ストレスの凝りが嫌な認識を生み出しますので、それがうつ病を加速していくからです。とりわけ、交感神経幹は、感情と持ちつ持たれつの密接な関係にありますので、交感神経の状態の悪さが、憂鬱な感情をもたらすのです。逆からいいますと、その嫌な感情が生み出されなくなったのは、交感神経幹の周りがほぐれて、交感神経のご機嫌が良くなったからに他なりません。