転んで2~3日経ってから腕が上がらなくなった症例報告

2018/04/18
猫転ぶ

 つまづいて横に腕を挙げる形で転んだという方。直後は何とか普通に腕も上がってホッとしたのもつかの間、2~3日たってから腕が上がらなくなってしまったそうです。そんなことってあるの?と聞かれたので、
「転んで神経とスジがダメージを受けているので、他の所より処理能力が落ちているので、同じように使っていても他のところよりも凝りが溜まってきて動かなくなるということが考えらえます」
と答えて治療を開始しました。

 まず、その時は時間がなかったので、一分ほどの応急処置として患部につながる人差し指の活点を圧すと、はじめはそれほどでもなかったのが、途中から悲鳴を上げるほど痛がって(こちらは一切強めることなく一定の圧で様子見)ほぐれ始める瞬間にサッと引くと、まだ痛みはあるものの、腕は上がるようになりました。

 その後、用事を済ませてから本格的に治療を開始して、今度は患部の肩を直接治療すると、肩先の靭帯の集まっているところの硬いしこりと、三角筋の中にできていた肥厚したスジをほぐしていって、取れたので試しに挙げてもらうとまだ痛むというので、調べてみると、肩の後ろの肩甲骨のうしろから異常なスジの線ができておりましたので、これをほぐすとほとんど痛みがなくなりました。

 このように患部に異常化したスジの本体があっても、指先の末端の活点を治療すると、その場で機能が一時的に回復するときことを確認できました。このことは、応急的に処置しても、やはり本体の治療は欠かせないということを示していると思いました。