前の記事で取り上げた首から肩にかけてのシビレや動かすと痛みで首が回らないという症状が、親指を中心とする指を治療しただけで、劇的に改善した事例について、なぜ良くなったのかについてあまり深く説明しておりませんでしたので、その続きとして、この問題を、ある程度深掘りしてみたいと思います。
関係する症状としてまず目についたのは、首の骨(頸椎)が前弯したまま固まって横になっても重力で骨が下がってくることができない状態だったことでした。それと関連すると思われる症状は、うつ伏せになった時、上方の背骨のシビレのあった右側部分のスジ(靭帯)が骨と癒着しているように一体化してしまっていて骨と区別がつきにくくなっていたことです。
この状態でシビレがあるということから考えられることは、皮膚の神経がその癒着するほど硬化したスジに神経が圧迫されてシビレが起きていた、ということです。問題は、どうして親指のスジをほぐしたら頸椎(首の骨)周囲のスジの硬化もほぐれて、湾曲したまま固まってしまっていた首の骨が落ちてきて容易に触れられるようになったことです。これは固まっていたスジがほぐれたからに他なりません。
ではどうして、親指をほぐしたら首の骨の周囲も連動してほぐれたのでしょうか?その時の親指の状態は、どのような状態にあったの加と云えば、皮膚がカサカサにこわばり、親指の骨も枯れて太くなっていました。枯れているのにどうして太くなるのか?普通、枯れると細くなるものですが、不思議なことに、その時私は、確かに骨が太くなっているように感じました。
そして、この親指の枯れ枝状態と、指の骨の枯れ枝状態とが、連鎖状につながり合い、影響し合っていたから、指をほぐしたら指も連動してほぐれたのだと思います。