春眠暁を覚えずー春のだるさの正体は何か

2018/03/18
猫寐

 昨日の「健康カプセル元氣の時間」デタラメな説明でひどいものでした。テーマは、人間は春になぜだるくなるのかその対処法、でした。東洋医学研究所の何とかという先生が答えていましたが、結論から言いますと、春に体がだるくなるのは、交感神経と副交感神経とのバランスが崩れて、交感神経の過緊張となって活性酸素が増えて、それが細胞を破壊するためだそうです。そこからその対処法として、薬指以外の指をもんで副交感神経を優位にしてやることなのだそうです。その検証として行われたのが、寒い処と熱い処とを交互に一定時間2度づつ体験した前後の唾液中の酸化濃度を測定して、たしかに酸化濃度が上昇しているということで、その結論が事実だと云う事のようでした。

 結論から言いますと、みなデタラメです。そもそも春に体がだるくなるのは、はっきりとした別の理由があるのです。春眠暁を覚えずという有名な詩がヒントです。春に眠くなったりダルクなったりするのは、身体を冬モードから夏モードへと改装中だからなのです。ですから、この期間は脳も疲れ、交感神経も疲れてダルクなるのです。ですから、対策としてはよく眠ることです。昼寝もやることです。この時期すぐ頭が痛くなったりするのはそのせいです。ですからよく眠りましょう。

 それから、薬指以外の指はみな副交感神経とつながっているというのは嘘です。手足の指はみな交感神経の管轄で副交感神経は分布していません。その四本の指をもんで胸や首周りがサーモグラフィーで温かくなることが確認できたのは、副交感神経の作用の結果ではなく、交感神経の作用のおかげなのです、テレビという公器で、このようなデタラメを垂れ流すのは本当にやめてほしいものです。