肘ー胃ー頭痛・吐き気のトライアングル

2018/02/02
頭痛

 何度か行き違いになって、治療を望んでいるのになかなかできないでいた方が、ようやく時間が合って来院したときに、顔を合わせるや否や「やっと来れた」との一言。頭痛で気分悪くなり吐き気をも要してとても辛かったようです。

 治療の開始早々、頭が非常に凝っておりましたので、まず頭に置き鍼をしながら、手足の末端からほぐしていきました。健康腺を取り、頭の鍼を抜いて頭をほぐしていきましたが、今ひとつほぐれ方が悪かったので、一旦おいておいて腹部のほぐしに入りました。ところが、みぞおちの圧痛がどうしても取れませんでした。

 その原因が分かったのが、左腕をやっているときでした。手を握る時の指をたたむ屈筋軍の筋肉の起点となる肘の内側の骨の周りにスジの塊ができていました。これを見て私は、ピ~ンと閃きました。これが大本だったのか!と確信してそれを徹底的にほぐしました。すると、みぞおちの圧痛が消え、アタマもほぐれていきました。

 この体験で、この吐き気を伴う頭痛の正体が分かりました。それは、大本は肘の凝りです。それがみぞおちの圧痛を伴うスジの塊を造り、へと結びつき、さらにそれが胸骨→胸鎖乳突筋→頭の凝り=頭痛となったということです。この場合の胸鎖乳突筋の凝りは、その中を迷走神経が走っておりますので、それを締め付けて吐き気を催したと考えられます。