ストレスによる身体への悪影響を取り除く治療の要は何か

2018/01/12
れす

 前の記事で私は、肝心な点をあえて書きませんでした。それは、前回のテーマがストレス治療の進化の過程でしたから、その焦点がぼけてしまわないようにあえて触れませんでした。そこで、今回あらためて、その点に焦点を絞って書いてみたいと思います。その肝心な点とは何かと言いますと、ストレスが加わった時に、体のどの部分に一番影響が及ぶのかといいますと、それは先ず第一に感情が大きく揺さぶられます。そしてその感情と密接なのが、感情と交わると書く交感神経です。

 交感神経は、感情を察して素早くその感情に見合った形で身体を整えます。恐ろしい目にあって身体が総毛立つのも、ショックのあまり頭の髪の毛が真っ白になるのも・円形脱毛症になってしまうのも、みな交感神経の仕業なのです。

 ですから、ストレスの治療にはその感情を主る偏桃体と交感神経の治療が欠かせないのです。それが前の記事で触れておいた「仕上げ」なのです。そして、ストレスがひどい場合には、たいていその偏桃体から交感神経のルートが硬くスジ張っていますので、それをほぐしてやることは欠かせない重要なポイントなのです。

 ストレスによって交感神経が緊張するので、副交感神経を優位にすれば交感神経の緊張が取れると現代医学は考えがちですが、これはハッキリ言って効果がありません。現代医学の中で一定の効果を上げているのは、行動療法のマインドフルネスですが、何故効果が上がるのかは良く分かっていないようです。

 天珠医学の見方では、それを上手に説明できます。マインドフルネスでは、即自的な感情からいったん離れて、その感情を対自的に客観視して、目標を立てその実践を記すという一連の行動が、ストレスに揺さぶられる即自の感情から離れることを可能とし、さらに新たな目標を立てて実践することが、即自的な感情のお守りをさせられて身体を悪い形で統括していた交感神経そのものをも、その目標のために働かされることになるために、感情も交感神経も否応なくストレスから解放されることになるからです。

 この行動療法では一定の成果が表れるまで時間がかかるようですが、天珠療法で感情から交感神経へと固定化されたルートをほぐしてやるとその成果は迅速に表れるようになると思います。