副交感神経と交感神経は本当は一緒に協力して内臓を統括している

2017/11/25
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 天珠医学が説く目から鱗の人間の身体の真実として申し上げたいことは、じつは、交感神経と副交感神経は密接な協力関係にあるということです。こう言うと、そんなこと誰も言っていない。世の常識は、交感神経と副交感神経は、協力どころか反対の働きをする拮抗関係にある、とみんな言っているぞ!と云われそうですね。だから、目から鱗なのです。

 交感神経と副交感神経とが反対の働きをしているように見えるのは、じつは、交感神経と副交感神経が反対の働きをしているのではなく、運動神経と副交感神経とが互いに反対の拮抗関係にあるからなのです。つまり、身体が運動している時には、内臓(超)の働きは抑えるという拮抗関係にあるから、運動神経に協力する交感神経は、結果として反対の働きをしているだけなのです。このことは生命の歴史を紐解けばよくわかります。

 同じように交感神経は、副交感神経の働きにも協力しているのです。どういうことかと言いますと、腸管の粘膜に分布して粘膜を守っているのは、じつは交感神経なのです。その証拠が、この図です。これは「ガイトンの生理学」といって西洋医学ではとても権威のある本です。その本の中にあるこの図には、交感神経は直接に粘膜に分布していますが、副交感神経の方は、腸の固有の神経叢までで粘膜には分布していますん。つまり、副交感神経は、腸管の運動を統括しているだけで、粘膜は統括していないのです。粘膜の状態を統括しているのは、交感神経だということです。つまり、このように、交感神経と副交感神経はそれぞれの持ち場で互いに協力して腸管の活動を統括しているわけです。

 ですから、腸管を菌やウィルスから守っているのは、副交感神経ではなく交感神経なのです。この交感神経の働きが悪いと、すぐに食中りや食物アレルギーになてしまうのです。ですから、特に小さなお子さんは、この交感神経が丈夫に育つようにすることが、食物アレルギーやアトピーにならないためにとても大事なことです。近年世のお母さん方が子供のことを思って、子供をできるだけ菌に触れさせないようにすることは、かえって子供の交感神経をやわに育てることになって、子供に辛い人生を歩ませることになってしまいかねないので注意が必要です。