広尾の天寿堂の天珠医学が説く目から鱗の「肩こり」の正体(真実の姿)

2017/11/11
本

 人間の身体の細胞レベル・分子レベルにまで事細かに現代医学が解明しているほどに、科学が発達した現代において、不思議なことに誰もが経験しているであろうごくありふれた「肩こり」について、的を得た正しい説明に、私は、残念なことに、これなでお目にかかったことはありません。これは、現代医学の誤った自律神経論と、現代医学の体系もどきの中に、スジのネットワークの概念がないことが災いしていると思います。

 偉そうなことを言うようですが、私の創った天珠医学ならば、それを簡単に説くことができます。まず、前提的におさえておいていただきたいのは、交感神経と対立する相棒は、副交感神経ではなく感情・心だという点と、交感神経はスジのネットワークを自律的に統括している、という二点です。

 交感神経は、身勝手な感情に振り回されますが、それでも一生懸命その感情の命令がうまくいくように身体を整えようとします。しかし、交感神経の本性は、あくまでも命を守ることです。ですから、感情の意に従いながら、同時にささやかな抵抗も試みます。それが、筋肉の周りのスジを閉じて固め、これ以上無理な要求をするなと示威しながら筋肉を守ろうとします。それが凝りの正体です。これが天珠医学の説く「凝り」です。

では、現代医学ではどう説いているのかを少し見てみましょう。

「肩こりとは、肩から首の周辺の筋肉が緊張し、重苦しく感じる状態のこと。
・・・(中略)・・
肩こりのメカニズム
肩は、全体重の1/5~10近くにあたる頭と腕を支えているため、とにかく負担がかかりやすい部位です。デスクワークや車の運転、寝転んでの読書など長時間の無理な体勢によって肩の筋肉が疲れると、疲労物質である「乳酸」が溜まります。すると、筋肉が硬くなって血管を圧迫し、血行が悪くなっていきます。これが、肩こりの始まりです。」(ヘルスケア大学http://www.skincare-univ.com/article/012093/)

 この説明のおかしいところは、筋肉に乳酸が溜まるとその筋肉は明らかに動きか鈍くなりますが、筋肉にはその溜まった疲労物質を回収しきれいにするシステムが作動するようになっています。しかし、凝っても普通に筋肉を動かせるのが普通です。ですからこの説明は、こういう現象を無視した現実とは異なるものでしかありません。では次を見てみましょう。

「よく『筋肉が凝った』と言いますが、筋肉は凝ったのではなく、『コリ物質』というものが身体の色々な所に出来てしまい、それが血液や気の流れを悪くしてしまった結果、筋肉が栄養されなくなり栄養不足に陥って固くなってしまったのです。」(http://shin-wellness.com/blog/column/01/)

 この説明は、実際に「凝り」と格闘しながら、凝りと筋肉とを分けるなど現象は正しくとらえていますが、「コリ物質」なるものが何なのかの説明がないために、要領を得ない説明に終わっています。おそらくその「コリ物質」はスジの硬結や凝縮してできたスジの塊のことを表現したものと思われますが、それが何によって動いていて、なぜそれが生じるかについての説明がありません。では最後にウィキペディアの説明を見てみましょう。

「この症状に対する原因には諸説あるものの、確定的な診断方法や治療法はなく、腰痛などと並んで不明な点がとても多い疾患となっている。・・(中略)・・疲労物質が蓄積しこれが刺激となって肩こりを起こすと考えられている。 或いは、筋肉を包む筋膜に出来る皺(しわ)が原因となる場合もあることが、最近分かってきた。」(ウィキペディアhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%A9%E3%81%93%E3%82%8A)

 これが現代医学の肩こりに対する実態であると思います。この中で筋膜のシワ説は、私のスジのネットワーク論に通じるところがありますが、まだ筋膜のスジの硬結をとると、スッキリするという現象的な事実を見つけただけで、肩こりの論理を解き明かしたものではありません。

 おそらく、目下の世界において、肩こりを学問的に解き明かした唯一の書は、拙著「天珠医学の説く目から鱗の人間の身体の真実」以外にはないと思います。嘘だと思う方は、一度読んでみてください。天寿堂整復院のHPにて販売中です。