広尾の天珠整体は枯れ木に花を咲かせます

2017/10/13
枯れ木

 外国から日本に帰省した方が、首肩の痛みに加えて腰も、ということでわが天珠堂整復院に来院されました。私は一目で、この方の体型から問題のツボが、だいたい想像できました。それは、上体の豊かさに比べて、足が極端に細く、枯れたような印象があったことです。実際触ってみると、全体に硬くなっていて筋肉の弾力性がなく、特に踵の状態がとても悪くなっていました。具体的には冷えて表面がゴツゴツして硬いスジがいくつもできておりました。

 そこで私は、次のように説明しました。肩首が痛んでなかなか取れないのは、足が枯れ木のようになっているせいです。足の方にも水をしっかりやって、生き返らせてやれば気が廻るようになって、肩首も楽になるはずです。特に踵の状態が冷えて良くないことが問題ですね、ここが冷えているということは初回は、スジを創り出す工場の状態が良くないということですから、質の悪いスジが増えて凝りやすくなるからです。

 かくして治療の方は、左手の小指の心臓のツボの状態が悪かったのと呼応するように、背中の心臓の裏詰まっておりましたので、そこに鍼を打ち、加えて腰の状態がとても悪かったので、そこにも鍼を打って、足をよみがえらせるように整えて終わりました。

 二回目の治療は、まずはじめに次の報告がありました。すなわち「腰は楽になったけど右足のお尻の奥が痛む」との訴えがありましたので、診てみると、確かにお尻の坐骨神経が出てくるあたりと足首の外くるぶしの後ろが左に比べて右が硬く癒着したようにビクともしない状態になっておりました。

 前回はそう言っていませんでしたね。これは前回の治療で自分の悪い処を感じる力と、治そうとする力が目覚めてきたためにでてきた症状です。枯れ木が活き返ろうとしているのですよ!と励ますように説明しました。実際まだ二回目なのに筋肉の弾力性が出てきて、枯れた状態がずいぶん変化しておりました。