大人になってのオネショはなぜ起きるのか?

2017/08/02
しまった

 ある成人の女性から次のような告白がありました。先日初めてオネショをしてしまったそうです。公園のトイレで済ます夢を見たところ実際にしてしまって焦ったそうです。相当ショックだったようです。普通は大人になると、睡眠の途中で催しても、たいていは目が覚めてトイレに行くものですが、どうしてそうならなかったのでしょうか?

 これは誰も言っていないことですが、睡眠時に体の恒常性を保持するために、体を一所懸命整えてくれているのは交感神経です。たとえば、夜トイレに行くか行かないかは、交感神経の働きにかかっているのです。どういう働きかと言いますと、寝ている間に膀胱に尿がたまらないように、腎臓の水分を再吸収する働きを全開にするようにコントロールしているのは交感神経なのです。何らかの理由でその交感神経の働きが悪くなると、その腎臓の統括も甘くなって水分の再吸収が少なくなって、尿が造られてしまうことになるのです。年を取ると、夜中に何度もトイレに行くようになるのは、年を取ると交感神経の働きが悪くなるせいなのです。

 子供でも、ストレスなどのせいでオネショをするようになる子もいます。それも交感神経の働きが関係します。一度そういう子を治療したことがあります。さいわい、そのあとオネショをしなくなったそうです。交感神経の働きを良くする寝床で行う天珠体操を、熱心にやっていたことも良かったのだと思います。

 この女性の場合、もともと腰が悪く、少し調子が良くなってきたので、運動をしようと一念発起して、ジョギングを始めたそうです。しかし、はじめから頑張りすぎて8キロも走ったために、かえってその運動のせいでスジが非常に硬くなってしまい、背中の交感神経の周りもガチガチになってしまったのです。すると、交感神経が弱って、夜尿を造らせないようにする腎臓の統括が行き届かなくなって尿が溜まり、その尿意を脳に伝える交感神経の働きも鈍って、そのかすかな尿意の情報をもとに、公園で済ましている夢の像を造ることで、起きてトイレに行く面倒さを誤魔化す破目になってしまったのだと思います。